フランスでオーガニックブームを巻き起こす事となる南仏の田舎町バルジャック村での1年を描いたドキュメンタリー映画の上映会に食育インストラクターとして招待された。
フランスはヨーロッパ随一の農業大国であり、最大の農薬消費国でもある。
その中、このままでは子供たちの未来を脅かす食物・環境汚染を訴え、立ち上がった村長と村民。熱心な働きかけにより、小学校の給食全てをオーガニック化するという それは前例のない挑戦の記録だ。
映像は、一見美しい自然に囲まれたのどかな村のように映る。しかし、村民が抱えている問題は苛酷なものだった。農家の人たちは農薬を調合・散布時には宇宙服のような頑丈ないでたち(もちろんヘルメット着用)で作業をしている。それでもなお体調不良に悩まされるという。農薬を調合する度、数日間は鼻血がでる。排尿が1週間以上止まることも。さらには、家族や地域住民が、癌や白血病を患う。など生産者がさまざまな健康被害を抱えている実体がインタビューから明らかにされる。一方 、その因果関係を感じながらも農薬を使う従来の農作業によって生計を立てている人々の現実。
村民たちは、この試みに戸惑いながらも、学校菜園でのオーガニックな野菜作り・給食を通し、自然な味を覚えた子供たちに助長され、オーガニックに対する考えが少しずつ変化を遂げていく。 子供たちの自然と生命の共存について体感し学んでいく姿もちょっぴりユーモラスに微笑ましく描かれている。
国民の健康より、企業や国の利益を優先する現代の食産業の実態。見た目や安さを追及するがゆえの中身がない食品の氾濫。そうしたことから、十分に必要な栄養やバランスが摂れず結局、サプリメント代や医療費を払うこととなれば本末転倒ではないだろうか。
この映画は、消費者が選択し、変わらなければ生産者そして企業、国の意識を変えることはできない。そして目をそらせない善悪だけではどうにもならない現実があるということ。それをきちんと対話し、相互関係を深め、より良い未来にしていく事が必要である。と、癌で亡くなることとなる制作者の思いのこもった緻密なデータに基づく大作である。
皆さんも身の回りのできることからはじめてみませんか?
http://www.youtube.com/watch?v=YB0gEYBdj4I&feature=player_embedded
6 件のコメント:
フードスタイリスト Yuca様
先日はご多忙の中、ご無理を言いましてお越し頂き誠に有難うございました。我々の思い、そしてYucaさんの思い。少しでも日本の未来の食卓にもいい影響を及ぼせますよう励んでいきましょう!これからもお力添えをどうぞ宜しくお願い申し上げます。
共感します!初コメです。
私も未来が不安になるときがあります。
外国に依存しすぎているこの国はどうなるのでしょうか?本当に考えると???ばかりです。YUCAさんのBLOGはただおいしそーとかだけでなく芯の強さを感じパワーをもらいます。私の密かなパワースポットです(^◇^)更新楽しみにしていまーす!!
DYKさん
こちらこそ勉強になりました。
ありがとうございます。
そうですね!
これからも微力ながら未来の食卓について
少しでも考えていけたらと思っています。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
enk さん
コメントありがとうございます☆
パワースポットだなんて!!!
嬉しいです。
愛すべき日本の未来が本当に心配です・・。
平成の坂本龍馬はどこにいるのでしょうか?
初めて書き込みます。
以前から楽しく拝見しておりました。
YUCAさんの文章とても胸に響きます。
私も文才があればなと・・・・
身の回りのできること。
すこし新たな試みを始めてみました!
なんだかいいことをした気分です!!
eiji009 さん
ありがとうございます。
新たな試み☆
素晴らしいですね!!!
ひとりひとりの力が大切だと思っています!
これからも明るい未来を信じて・・・。
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